種類・産地
- 種類
コーヒー豆の種類はアラビカ種とカネフォーラ種(ロブスタ種)というふたつの品種に大別されます。
アラビカ種は全体の70%の生産量を占めており、高地での栽培に適しています。
アラビア半島からの伝播の経路によりティピカ種とブルボン種、さらに突然変異や交配によりさまざまな品種に細分化されます。- アラビカ種
マイルドで豊かな風味、酸味が強い- ティピカ
- ブルボン
- カツーラ
- パカマラ
- ゲイシャ
- ムンドノーボ
- マラゴジペ
- SLなど。
- カネフォラ種(ロブスタ種)
麦茶のような香ばしさ、強い苦味、甘み・酸味とも弱い。
- アラビカ種
- 産地
コーヒーベルト(南緯23度から北緯27度の熱帯地方)にある地域で栽培可能です。- ブラジル
- ベトナム
- コロンビア
- インドネシア
- インド
- メキシコ
- グアテマラ
- エチオピア
- ホンジュラス
- ペルー
- ウガンダ
- コートジボワール
- ニカラグア
- コスタリカ
- エルサルバドル
- パプアニューギニア
- タンザニア
- タイ
- ベネゼエラ
- ケニアなど。
標高が高く雨量の少ない地域の物の方が,硬くて酸味や甘み等のキャラクターが明確です。
- アラビカ種 (高原か山岳地帯 標高400m~2,500m)
- ロブスタ種 (海岸沿か平坦地 標高0m~700m)
テロワール
ワインで重要な用語で、極めて重要な要因です。
- 土壌
- 位置
- 日照時間
- 日照量
- 陽のあたる角度
など総合的なその狭いエリアの環境の微気候のこと。
トレサビリティ
生豆の生産、流通の履歴。
- どの地方でとれた豆か
- どの農園でとれた豆か
- どうやって作ったのか
などの情報により香味の追求や、コーヒーの安心・安全の判断基準となります。
野菜や魚と同じで、コーヒー豆にも旬があり、鮮度も重要です。
フレグランス/アロマ
粉の香りの強さや特徴
注湯前の香り
注湯後の放出される香り
フレーバー
コーヒーが持つ風味
コーヒーの主要なキャラクター、味覚的感覚と口から鼻に抜けるアロマの全てが複合した印象
アフターテイスト
口の中に残る風味・後味
良いフレーバー特質が飲み込んだ後にも持続する長さ
アシディティ
酸の強さと、さわやかさ
好ましい酸は、コーヒーの快活さや甘み、新鮮な果実のキャラクターを引き立たせます。
ボディ
重量感とコク
口中の液体の感触、舌と口蓋の間で知覚される触感
バランス
各属性の調和
フレーバーやアフターテイスト、アシディティ、ボディといったさまざまな側面の調和
スイートネス
甘みの強さと特徴
フレーバーの豊かな感覚と、はっきりとした甘み
精製方法
コーヒーの果実を生豆にするまでの加工工程を「精製」と呼び、その工程を知ることにより、コーヒーの香味をより深く理解できます。
- ナチュラル(非水洗式・アンウォッシュト)
収穫後のチェリーをコンクリートやビニールシートの上に広げて乾燥させ、果肉とパーチメント(内果皮)を一度に脱穀する方法。
濃縮間があり、産地の香味が加わる。 - ウォッシュト(水洗式)
チェリーを水槽に入れ、選別した後に果肉除去機にかけ、パーチメントにする。
最後にパーチメントを水で洗うためウォッシュトと呼ばれる。
透明度の高いクリーンなカップ - パルプドナチュラル
チェリーを水槽に入れ、選別した後に果肉除去機にかけ、パーチメントにする。
ミューシレージ(ぬめり)がついたままのパーチメントを天日で乾燥させる。
パルプドナチュラルで精製したコーヒーは「ハニーコーヒー」ともよばれる。
やや濃縮感があり、カップはナチュラルよりややクリーン。
輸送・保管方法
船輸が一般的ですが、中南米及びアフリカからは、1ヶ月程度かかります。
航海中赤道付近を通過するので、コンテナ内の温度が高くなり、生豆はダメージを受けます。
こうした悪影響を避けるため、冷蔵コンテナを使用し、定温倉庫に保管するなどして鮮度保持をしています。